Qualcomm Snapdragon X Plus vs Intel Core i7-13700
CPU比較結果
はじめに
近年、データセンターやデスクトップPCからモバイルデバイス、超軽量ノートパソコンに至るまで、プロセッサーアーキテクチャは急速に進化しています。本記事では、両者とも高い性能と省電力性を目指しながらも、アーキテクチャ、機能セット、用途、価格帯が大きく異なる 2 つのソリューションを比較します。ひとつは Qualcomm Snapdragon X Plus(ARM ベースの超軽量 Windows デバイス向けプラットフォーム)、もうひとつは Intel Core i7-13700(Raptor Lake ファミリーのハイブリッド型 x86 デスクトップ CPU)です。読者の皆様がそれぞれのプラットフォームの強みと制約を理解できるよう、最新の技術データとベンチマーク結果をもとに解説します。
アーキテクチャとコア構成
Qualcomm Snapdragon X Plus
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CPU コア: Snapdragon X Plus SoC には、カスタム設計の Oryon コア が 8~10 コア搭載されています。
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最上位モデルの X1P-64-100 は 10 コア(10 スレッド)で、最大 3.40 GHz で動作します。
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よりコストと消費電力を抑えた X1P-42-100 は 8 コア構成で、最大 3.20 GHz です。
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製造プロセス: TSMC N4(4 nm) で製造されており、高密度なトランジスタ配置と低消費電力を実現しています。
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統合 GPU: Adreno X1-85 を搭載し、10 コア版では最大 3.8 TFLOPS、8 コア版では約 1.7 TFLOPS の演算性能があります。シェーダーユニットは合計 1,536 ユニット で、最大 1.25 GHz まで動作します。
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NPU(AI 加速器):
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Hexagon NPU は最大 45 TOPS(毎秒 45 兆回の演算)で、画像処理、コンテンツ生成、音声認識などのオンデバイス機械学習タスクを効率的に実行します。
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Snapdragon X Plus は、ARM の性能と省電力性を Windows ノートパソコンに持ち込むことを目指して設計されました。4 nm プロセスと専用 IP ブロックの組み合わせにより、計算能力とバッテリー持続時間のバランスを高い次元で両立しています。
Intel Core i7-13700
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CPU コアとスレッド: ハイブリッド設計で、16 物理コア(8 つの「Performance コア」と 8 つの「Efficient コア」)および合計 24 スレッド を備えています。Performance コアは Hyper-Threading をサポートします。
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Performance コア(P-コア):
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ベースクロック: 2.10 GHz
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全コアターボブースト: 全ての P-コアを負荷時に最大 5.10 GHz まで駆動
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Turbo Boost Max Technology 3.0: 単一スレッド性能向上のため、選択されたコアを最大 5.20 GHz まで高速化
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Efficient コア(E-コア):
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ベースクロック: 1.50 GHz
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ターボクロック: 最大 4.10 GHz
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キャッシュ構成:
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30 MB の Intel® Smart Cache(L3 キャッシュ) を共有
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24 MB の L2 キャッシュ(P-コアあたり 1.5 MB、E-コアクラスタあたり 2 MB)
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製造プロセス: Intel 7(マーケティング上は「10 nm クラス」ですが、実質的には 7~8 nm 相当の省電力性能を持ちます)。
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熱設計電力(TDP):
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Processor Base Power(PL1): 65 W
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Maximum Turbo Power(PL2): 219 W
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統合 GPU:
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Intel® UHD Graphics 770(32 実行ユニット)、ベースクロック 300 MHz、ターボ時最大 1.60 GHz
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DirectX 12 Ultimate、OpenGL 4.6、Vulkan に対応
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AI 加速機能:
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Intel Deep Learning Boost(AVX-512 & VNNI) により、一部のニューラルネットワーク演算を CPU 上で高速化
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Intel GNA(Gaussian & Neural Accelerator) によって、背景での音声認識・ノイズ抑制などの AI タスクを効率的にオフロード可能(マザーボードの対応状況による)。
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Raptor Lake アーキテクチャのハイブリッド設計により、i7-13700 は Performance コアで高いシングルスレッド性能を発揮しつつ、Efficient コアが軽量タスクを処理することで、混合ワークロードにおけるマルチタスク性能とエネルギー効率を向上させます。
性能比較
合成ベンチマーク(Cinebench R23、Geekbench など)
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Snapdragon X Plus(X1P-64-100)
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Cinebench R23 シングルコア: 約 1115 点
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Cinebench R23 マルチコア: 約 8150 点
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Intel Core i7-13700
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Cinebench R23 シングルコア: 約 2050~2100 点
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Cinebench R23 マルチコア: 約 21000~22000 点
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これらの数値を見ると、i7-13700 は Snapdragon X Plus に対し、シングルコア性能で約 2 倍、マルチコア性能で約 2~3 倍のスループットを実現しています。ただし、Intel CPU は最大で 219 W の消費電力になるのに対し、Snapdragon X Plus は 23~40 W 程度に抑えられるため、継続的な高負荷時の持続性能やトータルの消費電力に大きな差があります。
実アプリケーションでの比較
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ウェブブラウジング / オフィス作業
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両プラットフォームとも、マルチタブブラウジングやドキュメント編集、ビデオ会議などの日常作業を問題なくこなします。
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Snapdragon X Plus は軽い負荷(ウェブ閲覧など)で 5~7 W 程度しか消費せず、静音動作でバッテリー駆動時間が 15~20 時間と長いのが強みです。
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i7-13700 は重めのブラウザ負荷(クラウド IDE、大規模スプレッドシートなど)でも高速に応答しますが、同等の軽い作業でもバッテリー駆動は僅か 5~7 時間程度に留まります。
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コードのコンパイル / ビルド
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i7-13700 デスクトップ環境では、C++、Go、Rust、PHP/Laravel などの大型プロジェクトをコンパイルする際、Snapdragon X Plus ノートパソコンと比べて 2~3 倍高速に処理が完了します。
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Snapdragon X Plus でも LLVM/Clang を使った ARM 向けコンパイルは可能ですが、大規模なマルチスレッドビルドでは依然として x86 デスクトップ CPU に及びません。
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動画編集 / 3D レンダリング
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i7-13700 はディスクリート GPU(NVIDIA RTX、AMD Radeon など)や CPU の AVX-512 命令を活用し、Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolve、Blender での 4K / 8K 編集・レンダリングを効率的に行えます。
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Snapdragon X Plus は 1080p の基本的な編集やエンコードは NPU やハードウェアコーデックを利用してこなせますが、4K のレンダリングは大幅に時間がかかります。
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ゲーミング
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i7-13700 を搭載したデスクトップ PC は、ハイエンド GPU と組み合わせることで、1440p や 4K の高設定・Ultra 設定で AAA タイトルを快適に動作させ、リアルタイムレイトレーシングや VR も可能です。
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Snapdragon X Plus は軽量ゲームやクラウドゲーミング(GeForce NOW や Xbox Cloud Gaming など)向けであり、ARM ネイティブのゲームポート(例:Fortnite ARM ビルド)は低解像度・低設定での動作に限定されます。
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グラフィックスとマルチメディア
Qualcomm Adreno X1-85(Snapdragon X Plus)
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演算性能:
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10 コア版で最大 3.8 TFLOPS
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8 コア版で約 1.7 TFLOPS
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シェーダーユニット: 1536(6 × Execution Units、96 TMUs、48 ROPs)、動作周波数最大 1.25 GHz
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対応ビデオコーデック:
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H.264、H.265(HEVC)、VP9、AV1 をハードウェアでデコード/エンコード可能(SoC バージョンによる)
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低消費電力での 4K 動画再生を実現
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サポート API:
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OpenGL ES、Vulkan、OpenCL 2.0
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Windows Subsystem for Linux(WSL)経由で DirectX 12 も利用可能
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Intel® UHD Graphics 770(i7-13700)
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演算性能:
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最大で約 1.5 TFLOPS(FP32、32 EU が 1.60 GHz で動作時)
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シェーダーユニット: 32 EU、DirectX 12 Ultimate、OpenGL 4.6、Vulkan 1.3 に対応
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対応ビデオコーデック:
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Intel® Quick Sync Video によって、H.264、HEVC(H.265)、VP9、AV1 をハードウェアでエンコード/デコード
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映像出力: マザーボードまたはノート PC のエレクトロニクス経由で以下をサポート
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HDMI 2.1(最大 4K@60 Hz)
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DisplayPort 1.4a(最大 8K@60 Hz)
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ノート PC では eDP 1.4b など
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ポイントまとめ:
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Adreno X1-85 はメディア再生、軽い 3D タスク、クラウドゲームに非常に効率的です。
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Intel UHD 770 はシェーダーユニット数では劣るものの、最新のグラフィックス API を幅広くサポートし、エントリーレベルの 3D ワークロードや軽いビデオ編集・レンダリングに適しています。ただし、コーデック処理では Adreno X1-85 と比べて消費電力が高くなる傾向があります。
消費電力と熱設計
Qualcomm Snapdragon X Plus
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TDP(PL1):
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8 コア版 X1P-42-100 は 23 W
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10 コア版 X1P-64-100 は 40 W
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効率性:
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軽い負荷(ウェブ閲覧、オフィス作業など)ではシステム全体でわずか 5~7 W 程度しか消費せず、静音動作と長時間駆動を両立します。
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CPU+GPU フル負荷時でも、適切に設計されたノート PC では 75~85 ℃ 程度で動作し、小型・静音ファンで十分冷却可能です。
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バッテリー駆動時間:
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軽いウェブブラウジングや動画視聴で 最大 20 時間 以上
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オフィスアプリケーション中心で約 10~12 時間
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Intel Core i7-13700
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TDP(PL1): 65 W
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Maximum Turbo Power(PL2): 219 W
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効率性:
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アイドル時または非常に軽いデスクトップ作業時には、CPU 単体で 10~15 W 程度の消費となります(システム全体ではもう少し増えます)。
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一般的なオフィスやウェブ作業では、CPU+マザーボード+メモリ+ストレージを合わせて 60~80 W ほど消費。
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高負荷(ゲーミング、レンダリング、コンパイル)では 125~200 W に達し、150 W 以上対応の高性能クーラーと高品質な電源が必要です。
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温度:
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P-コアはフル負荷時に 90~95 ℃ 近くまで上昇することがあり、ターボ動作の安定化にはタワー型空冷または水冷システムが推奨されます。
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ポイントまとめ:
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Snapdragon X Plus は持続的な低電力動作に優れ、超軽量ノート PC での長時間駆動と静音設計を実現します。
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i7-13700 は最大性能を優先した設計で、デスクトップ向けの冷却環境と電源環境が整うことを前提としています。
メモリとストレージ
Snapdragon X Plus
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RAM:
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LPDDR5x-8448 MT/s(8 チャネル)で、帯域幅は最大 135 GB/s
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ほとんどの OEM ノート PC では 16 GB または 32 GB のオンボード固定構成で提供され、最大 64 GB まで搭載可能
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ストレージ:
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レガシーの SATA ポートはなく、PCIe 4.0 ×4 NVMe SSD または UFS 4.0 モジュールを内蔵して使用
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Intel Core i7-13700
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RAM:
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DDR5-5600 MT/s(最大 192 GB)または DDR4-3200 MT/s(最大 128 GB)に対応(マザーボード次第)
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デュアルチャネル構成で、DDR5 では最大 89.6 GB/s、DDR4 では約 50 GB/s の帯域を実現可能
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ECC メモリをサポート(対応マザーボード使用時)
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ストレージ:
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PCIe 5.0 ×16(GPU 用)、PCIe 5.0 ×4(次世代 NVMe SSD 用)、さらに PCIe 4.0 や SATA 3.0 デバイスを追加可能
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合計 20 レーン の PCIe 接続を備え、GPU を除く周辺機器も多数接続できる
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ポイントまとめ:
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Snapdragon X Plus の LPDDR5x メモリは低レイテンシかつ省電力ですが、後付けや増設は不可で、最大 64 GB に制限されます。
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i7-13700 プラットフォームは DDR4 / DDR5 や ECC メモリ、複数のストレージオプションに対応でき、最大 192 GB まで拡張可能で、ワークステーションやサーバー構築にも向いています。
AI サポートと加速
Qualcomm Snapdragon X Plus
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Hexagon NPU: 最大 45 TOPS の性能を持ち、以下のようなオンデバイス AI ワークロードを高速化します。
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画像/動画の品質向上(ノイズ除去、超解像、スタイル転送)
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リアルタイム音声認識や翻訳
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軽量な生成モデル(Llama、Mistral Lite など)の推論
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Windows 連携: Windows 11 on ARM は NPU を活用し、Windows Copilot+(AI テキスト生成、コンテキスト提案)やビデオ通話の品質向上(背景ぼかし、ノイズ抑制)、オフラインでの言語翻訳をサポートします。
Intel Core i7-13700
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Intel Deep Learning Boost: AVX-512 命令と VNNI 拡張により、一部のニューラルネットワーク層の推論を CPU で高速実行します。おおよそ 2~4 TOPS 相当の AI 推論性能を達成可能です(データ型や最適化度合いによる)。
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Intel GNA(Gaussian & Neural Accelerator): 対応マザーボードでは GNA を利用して、常時待機型の音声起動やノイズ抑制などのバックグラウンド AI タスクを効率的にオフロードできますが、効果は限定的です。
ポイントまとめ:
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Snapdragon X Plus は高性能な専用 NPU を搭載し、CPU のみの推論性能を大きく上回るため、ローカルで高速に AI 機能を利用したいユーザーに最適です。
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i7-13700 は AVX-512 による CPU ベース推論が可能ですが、NPU には遠く及びません。GNA は一部のバックグラウンド AI タスクに役立ちますが、高性能 NPU の代替にはなりません。
互換性とエコシステム
Windows on ARM(Snapdragon X Plus)
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OS: 正式に Windows 11 on ARM をサポート。
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アプリ互換性:
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ARM64 ネイティブアプリ(例:Office ARM、Edge ARM)を直接実行可能。
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x86 32-bit / 64-bit エミュレーション が用意されており、ネイティブ性能の約 60~80% で動作(アプリによって差あり)。
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多くの主要アプリ(Adobe Reader、Spotify、Teams など)は ARM64 版が提供されているか、エミュレーションで動作しますが、専門的な CAD やエンジニアリングソフトはネイティブ対応がなく、エミュレーション性能も不十分になる場合があります。
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ドライバー:
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OEM は Wi-Fi、Bluetooth、カメラなどの主要ハードウェア用に ARM 向けドライバーを提供します。
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古い外部デバイスでは ARM ドライバーが存在せず、動作しない場合があるため、USB アダプタ等で対応する必要があります。
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x86/x64 エコシステム(Intel Core i7-13700)
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OS: Windows 10/11、Linux(ほぼすべてのディストリビューション)、BSD 系などをフルサポート。
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ソフト互換性: すべての x86 / x64 アプリケーション(ゲームから企業向け CAD/CAE まで)がネイティブ動作し、エミュレーション不要で最高の互換性を提供します。
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ドライバー: 現行の最新デバイスから多くのレガシー周辺機器まで、幅広いドライバーが利用可能。
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プラットフォームのアップグレード性:
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LGA 1700 ソケットを採用し、Intel 600/700 シリーズのマザーボードと互換性があります。
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BIOS アップデート次第では、今後の高性能 Raptor Lake 以降の CPU や次世代 Intel CPU への切り替えが可能で、投資を守ることができます。
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ポイントまとめ:
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Intel の x86 エコシステムは強固かつ成熟しており、エミュレーションが不要で汎用的なソフトウェア互換性を誇ります。
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Windows on ARM(Snapdragon X Plus)は対応アプリが増えてきているものの、専門ソフトや古いソフトは非対応・性能低下の可能性があり、まだ成長段階にあります。
価格と入手性
Qualcomm Snapdragon X Plus
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ARM ノートパソコン:
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2024 年末から 2025 年初頭にかけて登場した Snapdragon X Plus 搭載機(例:ASUS VivoBook S 15、ProArt PZ13)は、16 GB LPDDR5x + 512 GB NVMe SSD 構成で $899~$1,099。
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より手頃な 8 コア版 X1P-42-100 搭載モデルは $700~$900 程度が見込まれますが、8~16 GB LPDDR5x の構成になる場合があります。
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Windows 11 on ARM のライセンス費用は OEM 販売価格に含まれています。
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Intel Core i7-13700
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CPU 単体の MSRP: $384~$394。
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自作デスクトップ構築コスト:
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LGA 1700 対応マザーボード(Intel 600/700 シリーズ)、DDR4/DDR5 メモリ、150 W 以上対応クーラー、電源、ケースが必要です。
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たとえば「i7-13700 + マザーボード + 16 GB RAM + 512 GB NVMe SSD + ミドルレンジ空冷クーラー」の基本構成で $800~$900 ほど、それに GPU や高性能クーラーを追加するとさらにコストが上がります。
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BTO デスクトップ:
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i7-13700 搭載のミドルレンジデスクトップは、ケース、電源、RAM、ストレージを含めると $1,000 以上からの価格設定が一般的です(エントリーレベルの GPU または iGPU のみで構成する場合でも同様)。
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ポイントまとめ:
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Snapdragon X Plus 搭載ノートパソコンは「オールインワン」で $700~$1,100 の価格帯で手に入り、薄型軽量筐体と省電力性の両方を備えています。
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i7-13700 を自作で組み上げる場合は、すべての周辺機器含めて $1,000~$1,500 ほどの投資が必要ですが、性能密度は高くなります。その代わり、消費電力と初期投資は大きくなります。
想定される用途ケース
Qualcomm Snapdragon X Plus
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超軽量ノートパソコン
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重さ 1 kg 未満、厚さ 12 mm 以下の超薄型筐体。
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バッテリー持続時間は 20 時間を超える場合もあり、デジタルノマドや学生、オフィス業務メインのユーザーに最適。
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オンデバイス AI ワークフロー
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Hexagon NPU によるローカル推論で、Llama や Mistral Lite などの軽量生成モデル、リアルタイム写真・動画フィルタ、音声認識をクラウド不要で実行可能。
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コンテンツ制作者やジャーナリストなど、外出先でメディア処理が求められるユーザーに非常に有用。
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モバイルオフィス & 接続性
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5G/LTE モデム搭載(機種によって異なる)、eSIM 対応、Wi-Fi 6E や Bluetooth 5.x を内蔵。
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スリープからの高速復帰、USB-C / Thunderbolt 経由で複数の外部ディスプレイ出力にも対応(OEM 実装次第)。
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Intel Core i7-13700
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ゲーミングデスクトップ
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高性能なディスクリート GPU(NVIDIA RTX 30 / 40 シリーズや AMD RX 6000 / 7000 シリーズ)と組み合わせて、1440p / 4K の高設定・Ultra 設定で AAA タイトルを快適に動作可能。リアルタイムレイトレーシングや VR もサポート。
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ワークステーション & プロフェッショナル用途
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大規模コードベース(C++、Go、Rust、.NET など)の高速コンパイル。
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Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolve、Blender を活用した 4K / 8K 動画編集・レンダリング(GPU 支援)に最適。
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Autodesk Maya、3ds Max、Cinema 4D などでの 3D モデリングとレンダリング。
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大規模データ分析、仮想化(Proxmox、VMware ESXi)、小規模サーバー用途(ECC メモリ対応)にも対応。
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小規模オフィスサーバー
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i7-13700 は 16 コアのマルチスレッド性能によって小規模データベース、仮想マシンホスト、CI/CD サーバーを効率的に処理可能。ECC メモリ対応マザーボードを使うことで安定性と信頼性を高められます。
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まとめ
特性 | Qualcomm Snapdragon X Plus(X1P-64-100) | Intel Core i7-13700 |
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コア構成 / スレッド | ARM Oryon: 10 コア / 10 スレッド(または 8 / 8 コアモデル) | 16 コア(8 P + 8 E) / 24 スレッド |
製造プロセス | TSMC N4(4 nm) | Intel 7(商用上は「10 nm クラス」、実質 7~8 nm 相当) |
CPU クロック | 最大 3.40 GHz(Oryon) | P-コア: 2.10 GHz(ベース)→ 5.10 GHz(ターボ全コア) Turbo Boost Max 3.0: 5.20 GHz(シングルコア) E-コア: 1.50 GHz(ベース)→ 4.10 GHz(ターボ) |
TDP | 23 W(8 コア版) / 40 W(10 コア版) | 65 W(PL1) / 219 W(PL2) |
キャッシュ | 30 MB(SoC 全体) | 30 MB Intel Smart Cache(L3) + 24 MB L2 |
RAM | LPDDR5x-8448 MT/s、最大 64 GB、帯域幅 135 GB/s | DDR5-5600(最大 192 GB、帯域幅 89.6 GB/s) または DDR4-3200(最大 128 GB、帯域幅 50 GB/s)、ECC オプションあり |
統合 GPU | Adreno X1-85(1.7~3.8 TFLOPS)、AV1 / H.265 コーデック対応 | UHD 770(32 EU、約 1.5 TFLOPS)、Quick Sync(H.264、HEVC、VP9、AV1) |
AI 加速機能 | Hexagon NPU(45 TOPS) | Intel DL Boost(AVX-512 / VNNI、約 2~4 TOPS)、GNA(機能限定) |
OS & エコシステム | Windows 11 on ARM(x86 エミュレーション、対応アプリに制限あり) | Windows 10/11、Linux、BSD—ネイティブ x86/x64 互換性、幅広いソフトウェアとドライバーサポート |
価格(デバイス / CPU) | ノート PC: $700~$1,100 | CPU 単体 MSRP: $384~$394、自作 PC: $800~$900 以上、BTO デスクトップ: $1,000~ |
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Qualcomm Snapdragon X Plus は、最大限の携帯性、静音動作、長時間バッテリー駆動、および オンデバイス AI 機能(Hexagon NPU)を重視するユーザーに最適です。超軽量ノート PC で 1 日中バッテリー駆動が可能で、ウェブ閲覧やオフィス作業、簡易な写真・動画編集などの軽いタスクも快適にこなせます。
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Intel Core i7-13700 は、最大性能を必要とするヘビーな用途(高フレームレートでのゲーム、プロフェッショナルなコンテンツ制作、3D レンダリング、大規模なプロジェクトのコンパイル、小規模サーバー運用など)に向いています。ハイブリッドコア設計により、シングルスレッド性能とマルチスレッド性能の両立を図りつつ、高い電力消費と冷却要件を伴います。
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どちらのプラットフォームを選ぶかは用途次第です:
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超軽量かつ長時間駆動のモバイル環境とローカル AI 機能を重視する場合は、Snapdragon X Plus 搭載ノート PC が最適な選択です。
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計算負荷の高いワークロード、豊富なソフトウェア互換性、および 将来のアップグレード性を重視し、デスクトップ環境を構築するなら、i7-13700 プラットフォームが適しています。
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これら 2 つのソリューションは、それぞれの分野での最先端技術を体現しています。ARM ベースの Snapdragon X Plus は現代のモバイル SoC の高い効率と機能性を示し、一方 Intel の Raptor Lake i7-13700 はハイブリッド x86 デスクトップ性能の頂点を示しています。用途に合わせて、どちらの卓越した技術が最適かを選んでください。
基本
CPUの仕様
メモリ仕様
GPUの仕様
その他
利点

- より大きな L3キャッシュ: 42MB (42MB vs 30 MB)
- より高い 製造プロセス: 4 nm (4 nm vs Intel 7)
- もっと新しい 発売日: April 2024 (April 2024 vs January 2023)

- もっと コア合計数: 16 (10 vs 16)